こんにちは。
寒さも深まって、本格的な冬の訪れを感じるようになりましたね。
そしてリサイタルもおよそ三週間後に迫り、実行委員の準備も大詰めです。
今日は久しぶりに現代表が筆をとります。
さて、【リサイタルを百倍楽しもう】と題しまして
本番で演奏される曲の予習シリーズをお届けしております。
今回は第二弾、會田瑞樹さんのソロ
水野修孝作曲「ヴィブラフォン独奏のための三章」です!
水野先生は1934年生まれ、年を重ねた今も精力的に活動されています。
先生は、「これからの音楽は混血の音楽になるだろう」という言葉を残しているそうです。(會田さんのインタビューより)
ポップスやジャズ、クラシックなど様々な音楽がある中で
それらが全部入り交ざって新たな音楽を作っていく、という考えを持っており
ジャンルの垣根を超えた作曲活動を展開しています。
この曲は、會田さんの嘱託により作曲されました。
2013年に會田さんのソロリサイタルにおいて初演され、
現在も會田さんの大事なレパートリーの1つとして再演を重ねています。
3つの楽章からなり、
水野先生が愛する「鐘」を思わせる響き、ジャズテイストなコード進行、複雑に絡み合うリズムが一体となり、1つの音楽を奏でます。
第1楽章の冒頭部分は鐘を連想させる音色で、短いメロディが反復され
少しずつ変化していきます。
一転、第1楽章後半部分はコミカルで楽し気なリズムが続きます。
第2楽章は美しいメロディが注目ポイントです。
のびやかで牧歌的、とても穏やかな時間が流れます。
私が通っていた高校はカトリックのミッションスクールだったのですが
第2楽章を聴いて、学校で歌っていた聖歌を思い出しました。
第3楽章は、第1楽章のリズムをさらに拡大させ、第2楽章のメロディを織り交ぜた、掛け合いの音楽です。
そして最後は再び「鐘」の音で終息していきます。
ヴィブラフォンの余韻の長い音やパリッと打点の見える音、
存分に楽しめる曲となっています。
本番が楽しみです!
このシリーズは通して読むと、演奏会全体の予習になりますので、関連記事にもお目通しください。
それでは次回もお楽しみに。
宮田 (代表)