つくばリサイタルシリーズ公式ブログ

2024年6月9日(日) 第2回TRSサロンシリーズ『荒木奏美 染みわたるオーボエの調べ』 チケット→https://teket.jp/1479/33549

メディア情報&会場までのアクセス&江藤光紀准教授(作曲)インタビュー

こんにちは!つくばリサイタルシリーズ実行委員会です。

 

ご報告が遅くなりましたが、5月18日に実行委員がラジオつくばさんに出演しました。

wh6362.wixsite.com

パーソナリティの田中さん、ありがとうございました!

 

さて、ついに明日5月22日には、つくばリサイタルシリーズ第10回記念公演が開催されます!(おかげさまをもちまして、満席御礼となりました)

あっという間に当日が近づき、どきどきしております…。

ご来場される皆様、会場へのアクセスは昨年度のブログをご参照ください。↓

会場までのアクセス案内 - つくばリサイタルシリーズ公式ブログ (hatenablog.com)

 

本番前日にお届けするのは、本企画の創始者であり今回の公演で演奏される全楽曲を作曲した、江藤光紀先生(筑波大学人文社会系准教授)のインタビューです!

作曲のプロセスからつくばリサイタルシリーズを通して感じることなど語っていただきました。

動画で見たい方はこちらからご覧ください↓

youtu.be

【目次】

 

 Q1.曲をどのように聴いてほしいか

(委員)今回のプログラム全体を通して、観客の皆様に曲をどういうふうに聴いてほしいと考えていますか?

 

今回ご来場いただく方は学生さんが多いと思います。クラシックが好きでなじんでいるという方もいらっしゃると思いますが、多くの人たちはクラシック音楽をあまり聴いたことがないし、聴いても長い曲が多くてよくわからないと感じている人がいるかもしれません。

ですが私の曲というのは難しい楽曲分析とかそういうものが必要な音楽ではありません。メロディがあって、和音があって、ごく普通に聴いていただければいいかなと思います。

それと私が自分の作品をどういうふうに聴いてほしいかということの手がかりとして、それぞれの曲にタイトルを付けていて、それぞれの楽章にもタイトルを付けています。それはその曲が持っているイメージを表しています。逆に言うと、これを手掛かりにして曲の世界に入っていただければと思います。

そのときに難しい知識が必要というわけではなくて、皆さんの心の目、心の耳でタイトルを手掛かりにして音楽がどのようなことを表そうとしているのかということを、想像を巡らせながら聴いていただければそれが一番ありがたいかなと思います。

 

Q2.作曲のプロセス

(委員)そういった曲をどのようにつくられているのかということについて教えてください。

 

曲を作るときには初めから絵やストーリーというものが頭の中にあって、それを音楽に変えていくとかそういうことをやっているわけでは全然ありません。

素材を見つけるところから始まり、その素材が持っている可能性を探っていくことになるわけですよね。そのうちに素材が持っている性格というのが一つの世界になって、それが広がっていくうちに一つのイメージになっていきます。書いていくうちにこの素材が持っているのはこういうイメージなんだなというふうに収まっていくこともあるし、あるいは一つの楽章なり音楽なりを書き終えるまで具体的にならないこともあるんです。

具体的なイメージというと例えば今回の演奏会で言えば鳥とか花とか、そういうイメージが既に書いている途中にできていることもあるけれど、曲を書き終わるまでそういうイメージと結びつかないこともあるわけです。

けれどもそれは一つの世界なので、じゃあそれが描いている世界というものを言語的なものに落とし込むとしたらそれは何だろうなということを探しているわけです。だからそれはある種の、聴いてもらう上でのフックとして私の方から一つの方向性としてみなさんへ提供しているものでもあるわけです。そういうふうにして出来上がっているものなんです。

 

Q3.つくばリサイタルシリーズと音楽活動の関係

(委員)今年で10周年を迎えるつくばリサイタルシリーズですが、つくばリサイタルシリーズの活動とご自身の音楽活動はどのように関わっているのでしょうか。

 

私は学生時代から曲は書いているんだけれど、やっぱりこのリサイタルシリーズがあったからこそこれだけの曲が書けたし、これだけ立派な演奏者の方々に毎年演奏してもらうということで書けたんです。

それからこのシリーズにとっても私の曲を一つプログラムの中に入れるっていうのは特徴にもなっていったのではないかと思います。ですから私が曲を書くということと、このリサイタルシリーズがあるというのは、言ってみれば車の両輪のようにやってきたと。

その中で実行委員会の人たちも経験や知識を先輩から継いでこれだけ立派な演奏会ができるようなところまで来たということと、これだけ立派な演奏者の方を二組もお招きしてできるということで、本当に素晴らしく発展してきたなと思います。

 

Q4.ご来場の皆様へひとこと

今回は本当にコロナの大変な状況の中でこの計画がスタートしたわけですけども、実行委員会のみんなは本当に粘り強くいろんな状況に対応しながらここまでやってきたと思います。そういう姿勢というのをアーティストの方も毎回見てらっしゃるんですよね。だからこのシリーズの出演者のなかで、作り上げていく過程から一緒にやっていくのはあまりないということをおっしゃる方が結構いらっしゃいます。

ですからそういう姿勢っていうのはアーティストの方々にも伝わるし、そして最後には客席にも伝わっていくのではないのかとおもいます。今回も大変な状況ではありますが最後まで何とか皆様に最高の音楽を届けようということで、裏方スタッフ、そしてアーティストの方々、追い込みをしているので是非お楽しみください。

 

 

普段なかなか聞くことのできない作曲に関する想いを聞くことができました。曲作りの背景まで知ることができて、曲の楽しみ方が一つ増えたのではないでしょうか。

それでは、当日実際に演奏を聴くのをお楽しみに!

 

 

岩永(比文3年)