こんにちは。つくばリサイタルシリーズです。
今回の記事は以前公開した葵トリオさんインタビューの続きです!
◎前編はこちらから!
◎葵トリオ
Q6.葵トリオさんの大学生時代(どんな学生でしたか?)
小川さん うーん……。一般の大学とは全然違う生活だと思うんだけど、全員藝大で、今はシステムが変わっててちょっと違うんですけど、当時は朝早く行った人から練習室を使える権利を得られる謎ルールがあって(笑)。その練習室をとるために、7時とかに学校行って、場合によっては終電くらいまで練習もしてたし、友達と喋ったりずっと学校にいたなって感じ。2人は?
伊東さん あんまり言える話が……。
小川さん そうやな(笑)。 なんか追いかけっことか……。
伊東さん 夜型になっちゃって練習室でこっそり練習してて。守衛室が入り口にあるから帰るときにどうやって帰ろうってなって、柵乗り越えて、でも(守衛さんは)いるってわかってるからわーって逃げては隠れて鬼ごっこみたいな……。
藝大って22時半くらいに一回守衛さんが回ってきて、帰りなさいって一回注意されて、さらってても何してても怒られるんですけど、それで2回目まわってくるのが23時半くらいで、終電ない人もいれば僕は徒歩圏内だったんですけど、24時過ぎるくらいまで帰らないでいるとガチギレされて……もう死にそうになりながら……。
小川さん 弦楽器の人は家すぐ帰る人と残って逆に練習する人とで分かれるけど、うちら(小川さん・伊東さん)は同級生なんですけど、結構学校に残って入り浸ってた。もちろん室内楽の合わせとかもしてたけど。楽しく過ごしていました(笑)。
秋元さん 僕はそんなに大学生活いわいしてなかったというか、もう普通に……て感じ。
小川さん じゃあ優良大学生?
秋元さん 優良大学生でもなかったけど
伊東さん (秋元さんは)合わせをいっぱいしてて…… 。
秋元さん 真面目な話をするとそう。ピアノ科はそういうところがあるかな。
小川さん 弦楽器は人とつるむ傾向に……。1人で弾く曲ってすごく少ないから、どうしても人とピアノと弦楽器っていう違いがあって。楽器による違いはあるかも。
秋元さん すいません大した話じゃなくて。
伊藤さん 留学の話とかしたら面白かったかもな。
Q7.音楽以外の趣味
伊藤さん ゲームとか漫画とか…すごく俗世的なんだけど。最近は持って行ってないけど旅先でもでっかいスーツケースに入れて持っていってて。最近の楽しみは今度出るゼルダの新作。前作は集中しすぎて椅子が床にめり込んで。床が木じゃないんやけど、同じ姿勢にしてたから……(笑) 。
小川さん ゲームは、軽く……。
伊東さん バイオハザードとか。
小川さん めっちゃ下手で、自分の下手さに呆れてゲーム辞めることが多いんですけど(笑)。すごい上手な人だと多分ずっとできるんですけど、あまりにも下手で進まなくて、諦めて終わるとか多いんです。最近はリングフィットを買って、遅ればせながら、リングフィットアドベンチャーやってます。
伊東さん それ趣味でいいの?(笑)
小川さん 趣味じゃないです(笑)
伊東さん 料理は?
小川さん 料理は、それこそ自分の食べたいものを作って、あ、食べるのが趣味で。うどんがめっちゃ好きで、自分の好きなものをつくって食べるのが好きで、そんな大したものは作らないんですけど、それが気分転換になってますかね。
秋元さん 散歩と水泳と ……。
小川さん 電車は?
秋元さん 電車な、そこまで詳しくないからな。動いてるのが好きで、あとずっと聴いてるのはラジオか。深夜ラジオが学生の頃から好きで聴いてる。
小川さん 散歩って、ベートーヴェンとかの作曲家の趣味で、なんか高尚なイメージがある。
秋元さん やることがないからただただ歩いてるだけよ。
小川さん いや、歩けへんもん。
伊東さん 目的がないと歩けない。
秋元さん 趣味に関して、全然こことここ(秋元さんと伊東さん)まじで合わないのよ。共感できたことがない(笑) 。
小川さん そう、お互いへーって。ゲームとか多分全然。
秋元さん そうそう。やろうと思ってめちゃくちゃ勧められてやっても、どうしても初めてやるから上手くいかないとやる気なくなっちゃって、頑張ってやろうと思ってもそこまでの情熱がないから 。
伊東さん よっぽど水泳とかの方が(続かない)。
秋元さん それは、やらされてやってた部分があるからね。まあ、こんな風に趣味の話は合わない(笑) 。
小川さん 面白い。
Q8.それぞれの楽器の魅力は?
小川さん(ヴァイオリン)
今の年齢になって思うのが、ちっちゃい頃からやっていたものを続けてなんとか生きているっていうのが、すごい幸せなことなんだなあって。楽器って、歌詞とかもなくて音でしか表現できないけど、だからこそ自分の感情とか……。
生きてると、猫被るときもあるし、気を遣って生きていかなきゃいけないときもあるけど、そういうのを忘れて、曲によるけど自分の感情に向き合ったり、曲作品に向き合ったり、作曲家の生き様に向き合ったり、そういうことに集中できるのが良いなって思う。曲によるけど、感情をこめて開放したりとか、そういういつもとは違う自分を表現できるのが面白いかな。ヴァイオリンでいうと、のびやかな高音、美しいメロディーを弾いたり、低音もチェロとかピアノに比べると出せないけど、逆に太い良い音が出せたりするのが好きだな、と思います。
秋元さん(ピアノ)
ピアノが好きっていうより、そもそもピアノしか僕は楽器が弾けないので、たまたま小さい頃にやったのがピアノだったからっていうので、昔はそこまでピアノが好きっていうわけではなくて。まあとりあえず音楽が好きだからやってて。
でも、最近はチェロとか他の楽器の人と弾くことによって、ピアノのいい部分が見えてきて。一人で弾いている時では気づかなかったいい所が見えてきて、最近ピアノが好きになってきてる。特徴的なところだと、音を一回出すとそれ以上減衰しない、膨らまないっていうのが、短所でもあるんですけど、それが逆に美しいと感じるようになったっていうのがあるかな。
伊東さん(チェロ)
チェロは、音域が人の声に近いとよく言われていて、人の声の音域に近いところで歌えるところとか、あと、チェロを弾いている人たちにはコミュニティがあって、割と誰とでも仲良くなれるというか、コンクールとかでも、噂では他の楽器はわりとピリピリしている感じなんですけど、チェロは落ちた人とかで観光行ったりとか。楽器の特性と、やっててよかったなって思うことです。
Q9.これは聞くべき!や印象に残っている曲
小川さん ピアノトリオで有名っていうと、メンデルスゾーンとか、ブラームスの1番とかは、まあ有名たるゆえんというか、すごいいい曲だなって思う。
秋元さん めっちゃマイナーだけどいいって思ったのは、去年のラフはいい曲やなって。4番をコンサートで初めてやって、それから何回か弾いていて、本当にマイナーで音源も多分ないんだけど、なんかすごい弾いていて好き、綺麗だった。
小川さん 有名でいうと、アレンスキーとか 。
秋元さん アレンスキーね、あれも良かったね。曲自体はそんなに有名じゃないけど。
小川さん アレンスキーもおすすめ、聴いてみるといいかも。
秋元さん ピアノトリオは曲がいっぱいあるので、レパートリーには困らない。まだまだ弾いたことがない曲がいっぱいあるので……。
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インタビューはここまで!
音大の大学生活と聞くと他の大学生とはかけ離れた生活を送っているのかな?というイメージがありましたが、友人とだべったり、夜遅くまで学校に籠ったり……。筑波大生でも分かる!と思う方は多いのではないでしょうか?
インタビューにボリュームがあったので触れられなかったのですが、実はインタビュー後に、リハーサルの見学もさせていただきました。CDで聴いていた葵さんの演奏を目の前で聞くことができて、感無量でした。改めて、委員の一員として皆様に楽しみにしていただけていること、そしていち聴き手として、つくばで葵トリオさんの演奏を聴けることがとても嬉しいなと思いました。
文責:加藤(障害3年)