こんにちは!今回もつくばリサイタルシリーズブログの中の人2号からお送りします。
さて、今回からは、実行委員会スタッフによる楽曲解説を紹介したいと思います。
僭越ながら、中の人2号は、本番のパンフレットのウェーベルン作曲、弦楽四重奏のための《緩徐楽章》の楽曲紹介を寄稿しています。
そちらの方はとても固い文章で書きましたので、こちらのブログでは、力の抜けた文章で緩く書いてみたいと思います。
アントン・ウェーベルン(1883-1945)
ウェーベルンが弦楽四重奏のための《緩徐楽章》を作曲したのは1905年、22歳の頃です。
ところで、ウェーベルンといえば、クラシック音楽の歴史をある程度知っている人ならば、新ウィーン楽派の作曲家の一人と認識されていると思います。彼の代表的な作品はこんな感じの曲です。
https://m.youtube.com/watch?v=l7WY6wWPuaY&vl=ja
いわゆる、聴いて心地が良い感じがする常識的なイメージの音楽とは少し異なり、挑戦的な音楽となっています。(ちなみに、私の身の周りにいる現代音楽マニアの中には、その新しさを分析するのが楽しいという人や、その新しさが逆に心地が良い、などといった色々な人がいます。)
しかし、この弦楽四重奏のための《緩徐楽章》は、彼が調性から離れた現代音楽の潮流に乗る直前に作曲されたものであり、彼の作品の中では例外的にとても聴きやすい音楽です。
https://sp.nicovideo.jp/watch/sm14285179
"現代音楽の難解なウェーベルン"の中に、こんな美しいメロディが眠っていたことに驚かされます。もしウェーベルンの生まれた時代が異なっていたら、いわゆる現代音楽とはまったく違った音楽を作る作曲家として大成していたかもしれません。(誰がいつの時代に生まれるかというのは、まったく運命のいたずらです。)
ところで、ウェーベルンは、1945年に米兵の思い違いによって射殺されるという非業の死を迎えます。彼の生涯は、時代によって翻弄され続けた、と言っても良いのかもしれません…
ブログの方の紹介は、ここまでに留めます。ぜひ当日、固い方の文章も読んでみてください。
それでは!
文責:かつ(修士1年)