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先日、桐朋学園オーケストラが出演する演奏会が東京芸術劇場にて開催されるとのことで、有志委員メンバーと顧問の江藤先生で池袋に足を運びました。
夜の東京芸術劇場はとても煌びやかで、まさに池袋西口のシンボルとなっています。建築家・芦原義信の代表的な作品です。
今回聴きに行ったコンサートは「オーケストラ・フェスティバル」という、ミューザ川崎や東京芸術劇場と数多くの音大が連携して実現したイベントです。この日は円光寺雅彦氏率いる武蔵野音大のシベリウス2番と、高関健氏率いる桐朋学園のマーラー1番「巨人」というプログラムでした。
来月つくばリサイタルシリーズでの公演を控えている桐朋学園オーケストラですが、今回のプログラムはマーラー交響曲1番、通称「巨人」でした。
元々金管楽器を吹いていたこともあり、大編成のオーケストラでホルンやトランペットが華々しい活躍をするこの曲はとても見ごたえがありクラシックの中でかなり好きな部類に入る作品です。
高関先生率いる桐朋オケによる演奏はまさに圧巻でした。
第1楽章の中盤のファンファーレや、第4楽章の終盤の見事な盛り上がりは3階席にいた私たちも引き寄せられるような演奏でした。しかしただ迫力のある演奏だったというわけではなく、随所で見られるピアニッシモも緻密で繊細に聞こえました。
この曲のみどころとしてティンパニが2セットあることもはずせません。ティンパニの技術力も素晴らしいものでしたが、何よりも1st Timp.と2nd Timp.の掛け合いを実感できるのは生の演奏でこそだと思います。
過剰な装飾がなく、クライマックスでも乱れを見せない演奏は学生オケとは思えないクオリティーだと感じました。
また、高関先生はマーラー1番を指揮するのにあたって、作曲当初から最終稿まで改訂の経過をたどる試みをしています。いわく、この曲は1889年11月に初演されて以来8回の重要な改定が行われていることが示されており、マーラー自身の指揮による公演のたびに改定や変更を繰り返していたそうです。
先生は現存するスコアや資料をたどると、改訂を繰り返すうちに記載が脱落していった痕跡が所々あることを指摘しており、このような緻密な分析による楽曲に対する深い理解と桐朋学園の学生の演奏技術の高さが精巧な演奏につながっていたのではないかと推察します。
今回一流のプロさながらの演奏を聴いて、桐朋学園弦楽オーケストラによる第12回つくばリサイタルシリーズに対する期待が一段と大きくなりました。当日の公演を楽しみにしています!
チケットには限りがございますので、気になる方はぜひお早めにお求めください!
文責:松浦(社工3年)