つくばリサイタルシリーズ公式ブログ

2024年6月9日(日) 第2回TRSサロンシリーズ『荒木奏美 染みわたるオーボエの調べ』 チケット→https://teket.jp/1479/33549

楽曲解説 Vol.1 グリーグ ヴァイオリン・ソナタ 第2番 

先日筑波大学構内で撮影した鮮やかな新緑の木々です!!


こんにちは。桜と入れ替わりに街を彩る若々しい新緑が元気をくれる季節になりましたね。最近は寒さと暑さが日替わりでやってくるので、服装選びが忙しいなぁなんて思ったりしています。皆さんはGWをいかがお過ごしでしょうか?

 

さて、今回は、5月29日(日)にアルスホールで行われる、【第1回TRSサロンシリーズ 塙美里サクソフォンが彩るクラシックの世界】にプログラムされている、グリーグ作曲のヴァイオリン・ソナタ第2番をご紹介します。

 

1.グリーグ(1843~1907)について

 グリーグは、ノルウェー出身の作曲家でありピアニストでもありました。それ以外にも、現在のオスロに音楽院を設立したり、ベルゲンのオーケストラの楽長を務めたりと様々な方面で音楽活動を行っていたようです。彼は、ノルウェー民族音楽をもとにしたピアノ独奏曲を多く作曲したため、国民楽派に分類されており「北欧のショパン」と言われています。また、彼が生前に残した「音楽家である前に、まず人間であるべきだ」という言葉からは、彼の落ち着いた道徳的な人柄がうかがえます。

 

2.ヴァイオリン・ソナタ 第2番について

 前述したように、多くのピアノ独奏曲で知られるグリーグですが、室内楽曲としてヴァイオリン・ソナタも作曲しました。彼は生涯で第1番から第3番までのヴァイオリン・ソナタを残し、そのうち第2番は1867年、彼がデンマークからノルウェーに戻って歌手のニーナ・ハーゲルップと新婚生活を送っていた頃に作られたと言われています。グリーグのヴァイオリン・ソナタといえば、彼が40代の頃に作曲した第3番がよく知られていますが、20代の頃に作曲された民俗的な響きと若々しさを持つ第2番も魅力的です。

 構成は全三楽章からなり、グリーグらしい叙情的な第1楽章から民謡調の旋律が際立つ第2楽章へ、そして優雅で美しい北欧舞曲風の第3楽章で幕を閉じる、といった内容になっています。

 今回は、ヴァイオリンパートがサクソフォンで演奏されます!ジャズや吹奏楽、ポピュラー音楽のイメージが強く、木管楽器であるサクソフォンがクラシックにどんな化学反応を起こすのかとても楽しみですね!

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余談ですが.....

私はグリーグの叙情小曲集第8集の中のトロルドハウゲンの婚礼の日がとても好きで、定期的に自分で弾いてみたり聴いたりしているのですが、北欧風の独特のリズム感と楽しいメロディが癖になる素敵な作品なんです!興味のある方はぜひぜひ聴いてみてください!

 

ではまた!

 

文責:及川(芸専2年)